自閉症の息子の初めてのバイバイは、逆さバイバイでした。
普通は手のひらを相手に向けてバイバイしますが、手のひらを自分に向けてバイバイするので、逆さバイバイって言われてます。
自閉症の子に逆さバイバイする子が多いと言われているようです。
相手には手の甲を向けることになるので、ちょっと変ですよね。
でも、たとえ逆さでも息子がバイバイできたってことがとても嬉しかったんです。
今回は、なんで息子の逆さバイバイに大喜びしたのか、なぜ逆さになるのかなどについて書いています。
逆さバイバイに大喜びした理由
自閉症の息子がバイバイと手を振るようになったのは、3歳頃で逆さバイバイでした。
手を添えて何度も教えたんですけど、手を添えないと逆さバイバイになるんです。
でも、たとえ逆さでもバイバイできたってことは凄いことだったんです。
小さい頃の息子は人に関心がないというか、視線も合わないし、声かけても知らんぷりで、関わろうとしても素通りしているような感覚でした。
医師やカウンセラーに、声掛けを多目にして関わるようにアドバイスされましたが、言葉も視線も届かない息子と関わるのは難しかったんです。
そんな息子が逆さであってもバイバイできたってことは画期的なことだったんです。
保育所の先生にバイバイ
姉が通っていた保育所に、息子も2歳10ヶ月から1年間だけ通っていたんですが、お迎えのときに先生がバイバイと手を振ると、息子もバイバイするようになったんです。
息子の場合、バイと一振り程度だったんですけどね。
保育所へ通うことを嫌がっていたので、お迎えがきたら早く帰りたかったんでしょう。
先生にバイバイすれば帰れるんだと、彼なりに学習したんのではないかと思います。
母にはバイバイしない
先生にはバイバイできても、私(母)にはバイバイしなかったですね。
バイバイすると、お母さんが居なくなることが分かっていたんだと思います。
彼が私にバイバイした記憶はあまりなくて、5歳くらいの頃に一度あったんですが、そのときも逆さバイバイだったのを記憶してます。
友達にバイバイすることもなかった
3歳前後の子どもは、お友達同士でバイバイし合うものですが、息子にはそんなバイバイはなかったですね。
そもそも、クラスの子と遊ぶこともできなかったですから、バイバイし合うなんてことは息子にとって理解できないことだったと思います。
逆さバイバイは喜ぶべき成長だった
子どもって、「そんなこといつ覚えたの?」という感じで、教えたわけでもないのに、色んな事ができるようになりますよね。
それは、家族やお友達など、日常的に関わる人の言うことやすることを見聞きして吸収し、真似しながら覚えていくからですよね。
でも、自閉症の息子は、その真似をするということができなかったんです。
なんで真似できなかったのかは、脳のどこかに損傷があったため理解力が劣っていたからなんでしょうね。
そんな息子が、逆さバイバイできたことは、真似ができるようになったってこと。
年齢相当の成長はできなかったものの、ゆっくり成長している証でもあったんです。
逆さバイバイになる理由はスゴイことだった
息子のバイバイが逆さになる理由は、真似ができたからなんだと思います。
保育所の先生がバイバイと手を振ると、息子には先生の手のひらが見えていますよね。
なので、息子も真似して自分の手のひらを見ながらバイバイしたんでしょう。
自分の目に映ったままを真似できたってことなんです。
そう考えれば、逆さバイバイができたってことは、それまで真似ができなかった息子にとって凄いことだったんです。
バイバイだけでなく、これから色んな事を真似ながら覚えていくことができる可能性が見えたってことなんです。
▼YouTubeでもお話しています。
【自閉症がわかるまで】自閉症の息子の逆さバイバイに大喜びした理由
まとめ
自閉症の息子の初めてのバイバイは逆さバイバイでした。
逆さバイバイとは、手のひらを自分に向けてバイバイすることなので、ちょっと変ですよね。
でも、息子が逆さバイバイできたことに大喜びしたんです。
なぜかというと、逆さバイバイできたってことは、人の真似ができたってことだったからなんです。
人の真似をすることができなかった息子が、たとえ逆さでもバイバイの真似ができたことは大きな成長だったんです。
真似したから逆さだったとも考えられるので、これから色んな事を真似してできるようになる可能性が見えた出来事でもあったんです。
成長がゆっくりの息子の子育ては、心が折れそうになることも多かったんですが、考え方しだいで、小さな成長も喜べて前向きになれました。