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自閉症の息子の心を育てる必要性!最優先で育てるべき心とは?

自閉症の子に限ったことではないですが、子育てにおいて「心を育てる」ことが大切と言われていますよね。

FuCoママ
FuCoママ

でも、心を育てるって何をどうすれば良いの?

ちなみに私は、自閉症の息子を育てるにあたって、「心を育てなさい。」とアドバイスされて「はい!」と返事したものの、何をどうすれば良いのか皆目わからなかったんです。

さらに、息子にとってどんな心を育てることが必要なのか勘違いさえしていました。

そこで今回は、自閉症の息子との取り組み経験を踏まえて、心を育てる自閉症療育について書いていきます。

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自閉症児の心を育てるってどういうこと?

息子が小学1年生のときから指導してもらっていた療育センターで、心を育てることが大切だと教わりました。

でも、センターに通い始めた頃は、何のためにどんな心を育てるのか理解してませんでした。

勘違いしていたんです。

育てる心は、音楽とか、美術とか、芸術的な感性とか創造力的な能力を育てることかな!?じゃあ、音楽や、絵画、工芸品などに触れる機会を増やせば良いのかな?

FuCoママ
FuCoママ

やっぱり、自閉症と言えども感性豊かに育てないといけないんだな!

自閉症の人の中には、稀に芸術的なことに突出した能力を持つ人がいます。

なので、そういう能力を見出して育てるってことなのかな?と、漠然とそんな風に思ったんです。

でも、それは大きな勘違いだったんです。

芸術的な感性を育てることは必要ないということではなく、最優先で育てる心は他にありました。

何のために自閉症の息子の心を育てるのか?

何のために自閉症の息子の心を育てるのかというと、「生きていく力」を育てるためでした。

FuCoママ
FuCoママ

私は息子に人の中で生きていける人に育ってほしかったんです。

知識や能力があっても、心が育っていなければ、その知識や能力を使って生きていくことが難しいですよね。

社会に出れば、我慢しなければいけないときもあります。一人では生きていけないので人と関わることも多々あります。

幼少期の息子は、自分勝手で気に入らないことには喚き散らすような状態だったので、こんな状態のままだったら、外の社会で受け入れてもらえないと思いました。

息子には、人に好かれる人、人の役に立つ人に育ってほしかったので、生きていく力となる心を育てる必要があったんです。

最優先で育てる心とは!

自閉症の息子に教えたいことは山ほどありましたが、ただでさえコミュニケーション力や理解力が弱く、指導しにくい子だったので、欲張らないことにしたんです。

FuCoママ
FuCoママ

小学1年生になっても普段の日常生活に密接した言葉の理解がやっとで、発語は限られた2語文程度でしたからね。

息子を指導する方法を学びながら、息子の抵抗と戦いながら、彼に必要な心が見えてきました。

息子に足りない心です。

  • 忍耐力
  • 達成感
  • 恥ずかしい気持ち
  • 気遣い・思いやり

こんな心を育てようと取り組んだことで、実際にはもっと色んな事を体得できたと思います。

忍耐力

大人になって仕事をするようになると、好きなことだけやるなんてできないですよね。

決められた時間内はイヤでも仕事しないといけないし・・・。

小学1年生の頃の息子は、思い通りにならないと喚き散らしてわがままを通そうとする状態だったので、まずは我慢する力、忍耐力が必要と考えました。

大人になってからの時間の方が長いから、可能な限り彼に生きる力を付けるために、我慢することが苦手な息子に忍耐力を育てたかったんです。

達成感

できたー!終わったー!やり切ったー!やったー!

小さい頃の息子は、そんな感覚を味わったことはありませんでした。

苦手なことが多い。嫌なことはしない。得意なことがない。

いつも不機嫌でウロウロするばかりで、何かに興味を持って集中することもなかったので、達成感なんて程遠かったんです。

そんな彼に頑張った結果の達成感を得させたいと思いました。

達成感を感じるには、できないことや苦手なことにも挑戦しないといけないので、同時に忍耐力も育てられてと思います。

恥ずかしい気持ち

息子には、外の世界で人と関わりながら生きていけるように育ってほしかったので、人に嫌がられない最低限のマナーとして、恥ずかしいという気持ちを育てる必要があると感じました。

大人の男性が、いきなり目の前で服を脱いだら、引きますよね。危険な人と思われるかもしれませんし、そんな人と関わりたくないですよね。

人目を憚ることなく場所柄もわきまえず振舞うのは、恥ずかしい気持ちがないからできることなんじゃないかと思ったんです。

自然に獲得していけるのかもしれないですが、周囲の人のことはまるで目に入ってないように見える彼には、意識して教える必要があると思いました。

気遣い・思いやり

人に好かれる人に育ってほしいと思ったので、気遣いや思いやりの心も育てたいと思いました。

そのためだけに具体的に何かをしたわけではないんですが、育てたいと思いながら様々なことに取り組んできたことで、育っていった心でした。

おばあちゃんが咳こんでいると、背中をさすってあげたり、家族の誰かがしんどそうにしていると、「大丈夫?」と、声をかけてきたりします。

あるとき、息子より5歳上の自閉症の息子さんがいる知人に、「S君はお土産とか買ってくる?」と、尋ねられたことがあります。

息子は、お土産買うの大好きだし、母の日や誕生日のプレゼントも自分で考えて買ってきてくれると話すと、めちゃくちゃ羨ましがられました。

普通のことなんでしょうけど、普通のことができるように育ったことが嬉しいです。

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息子の心を育てるために欠かせないこと

7歳頃の息子は、苦手なこと、嫌いなことには泣き喚いて暴れて逃げていたので、心を育てるどころか、何も教えることはできませんでした。

彼を指導していくためには、私と彼との間に信頼関係が必要だったんです。

子どもって「お母さん大好き!」になっていれば、ちょっとくらい厳しくてもグッと歯を食いしばってがんばりますよね。

自閉症の子も同じなんです。

ただ、私は幼児期の関わり方を間違っていたせいで、息子にとって何でも言うことを聞いてくれるお母さんになってたんです。

そして、息子は暴君になってしまってました。

「泣き叫ぶ⇒お母さんが言うことを聞いてくれる」と、息子に「かけ引き」を覚えさせてしまっていたんです。

そんな母子関係では、辛いことを一緒に乗り切ったりできません。

息子の言いなりになって甘やかすだけの関係ではなく、本気で向き合うことが必要でした。

厳しすぎるくらいでしたが、決して彼を裏切らないことを貫いたので、少しずつ信頼関係が育っていきました。

息子の言いなりになっていた関係は、主導権が息子ですよね。でも、そんな関係では指導ができないので、親が主導権を握っておくことが必要でした。

こうして文字にしてしまうと、親が力で抑えて厳しいだけのギスギスした関係のように思われるかもしれませんね。

実際には、辛いことや悔しいこともあったけど、嬉しいこと楽しいこともいっぱいあって、親子で泣いたり笑ったりしながら、良好な母子関係を育てていけたと自負しています。

心を育てる取り組みをした結果!

息子は32歳(執筆時)になりました。

養護学校(現特別支援学校)の高等部を卒業し、障がい者枠ではありますが、地元の企業に正社員として就職して14年目になります。

仕事はクリーニング工場での単純作業です。

午前9時から6時まで、洗濯後のシーツをプレス機にセットする作業を毎日毎日14年間もやっているんです。

決しておもしろい作業じゃないですが、嫌がることもなく作業することができています。

繁忙期には夜遅くまで残業になることもしばしばですが、仕事だからと割り切って従事することができています。

実は、養護学校高等部の部活顧問の先生に、「お母さん、あんな仕事のきつい会社へ本当に就職させるんですか?」と、言われてしまいました。

その時の私の返答は、「そんなに軟に育ててないから大丈夫ですよ!」でした。

彼の成長をずっと見守りながら支えてきたので、自信もってそう答えることができたんです。

仕事をして給料をもらって、欲しいものを買ったり、映画に行ったり、彼なりに楽しむこともできるようになっています。

完璧ではないですが、人の中で生きていく力をつけることができました。

まとめ

自閉症の息子の心を育てる取り組みについて、いかがでしたか?

ひと言に「心を育てる」と言っても、どんな心をどのように育てていくのか、漠然とし過ぎていて分かりませんでした。

そこで、息子が人の中で生きていく力となる心を育てることにしました。

実は、息子の幼児期の関わり方を間違っていたようで、小学1年生になった頃の彼は、思い通りにならないと大騒ぎで要求を通そうとする暴君のように育っていたんです。

そんな息子の軌道修正に必要な心を育てることにしました。

  • 忍耐力
  • 達成感
  • 恥ずかしい気持ち
  • 気遣い・思いやり

最初からスムーズに進んだわけではなく、戦いのような日々もあったんですが、諦めず取り組んだことで、心豊かに育ってくれました。

ここまでしなくても育ったのかな?と思うこともあるんですが、心が育っていない自閉症の子と接することがたまにあって、その時はやって良かったと痛感します。

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この記事を書いた人
FuCoママ

こんにちは、FuCoママです。

私には3人の子供がいますが、一番下の子が自閉症という障害を持って生まれてきました。

悩んだり迷ったりしながら、とても大変な子育てでしたが、現在は地域の一般企業へ正社員として就職し、勤続16年目になりました。

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