自閉症の場合、クレーン行動をする子が多いと言われていますよね。
息子もクレーン行動やってたわ
お母さんが不安になるのは、クレーン現象が自閉症の判断材料のひとつと言われているからですよね。
実は、息子が発達障害ではないかと思い悩んでいたときには、私はクレーン現象を気にしたことはなく、むしろ喜んだんです。その理由をお話しします。
息子のクレーン現象をなぜ喜んだのか
結論から言いますと、クレーン現象が彼の要求の始まりだったからです。
あ、これが欲しいのね!
息子には要求がなかったわけではなく、要求を伝える手段を知らなかったから、泣きわめいたり、叫んだりするだけで、私や家族に伝わらなかったんです。
そんな彼が、私の手を掴んで、欲しいものを取らせようとするクレーン行動は、彼が要求の方法を見つけた始まりだったんです。
もちろん、赤ちゃん時代はみんな泣くことで要求しているし、息子もそうだったから、泣く以外の初めての要求と言った方が正しいですね。
クレーン現象は自閉症に限ったことではない
お母さんやお父さんの手を道具として、まるでクレーンのように使うことから、クレーン現象とかクレーン行動と言われるようになったとのこと。
症状として名前がつくと、クレーンやる子は自閉症って不安になりません?
実は、クレーン現象は、健常な赤ちゃんにもあるんです。
乳幼児がみんなやるわけではないけど、1歳~2歳くらいで、発達障害がない、健常な子の中にも、クレーン行動をする子がいるとのこと。
指差しで教えたり、言葉で伝えることを覚えたら、クレーン現象は消失していくので、普通は、2歳前後に多く、3歳までにはしなくなっているはずです。
だた、息子がクレーン行動を始めたのは3歳前後です。それまでは、私の手を使って要求するなんて、彼にはできなかったんです。
3歳頃には、「彼には障害がある、たぶん自閉症」と、私自身が認めて受け入れる気持ちになっていた時期です。
あ、要求がでた!
なので、彼からの要求が出始めたと、喜んだくらいなんです。
クレーン行動を始めた息子にしたこと
息子が私の手を掴んで何かをさせようとしたときは、「なに?○○が欲しいの?」「○○へ行くの?」と、指さしながら声かけをしました。
すぐに理解できたわけではないですが、その繰り返しで、どこかへ行きたいときに、「あー!」とか「いー!」とか言いながら指差しするようになったんです。
指1本で指すことはできなくて、手でやっていたので「手差し」でしたし、泣きで要求することも無くなってはいませんでしたけどね。
ゆっくりでしたけど、日常的な言葉を理解するようになり、聞き取りにくかったですが、片言の言葉が出るようになってくると、クレーン現象もなくなっていきました。
息子は、4歳くらいで言葉が出始めましたが、家族や療育施設の担任以外の人に通じるほどではなく、通訳が必要だったですね。
【自閉症がわかるまで】自閉症の特徴と言われているクレーン現象をはじめた息子に喜んだ理由
まとめ
クレーン現象(クレーン行動)は、お母さんやお父さんの手を使って、何かをさせようとする行動で、言葉で伝えられない時期の要求行動です。
クレーン現象が自閉症の判断材料のひとつになっていますが、健常な子でも1歳~2歳くらいの時期にする子がいます。
息子がクレーン行動を始めたのは3歳前後で、やっと要求が出たと喜びました。
子供の発達には個人差がありますし、クレーン現象があるからと言って必ずしも自閉症というわけではありませんし、発達の通過点だと思います。
自閉症の息子はクレーン現象が気にならないくらい、奇妙な行動や言葉の遅れの方が目立っていましたよ。
子供がクレーン現象をするから、自閉症かもしれないと、心配するお母さんの気持ちも分かりますが、それよりも要求する方法を示しながら、根気よく関わる方が良いです。
クレーン現象は、発達障害があってもなくても同じ、発達の通過点だと思います。