本ページはプロモーションが含まれています。

自閉症の息子が一般企業に就職し家族と共に暮らすための取り組み!

自閉症の息子が一般企業に就職し地域で家族と共に暮らすことは、最大の目標でした。

FuCoママ
FuCoママ

息子が地元企業に正社員として就職して、13年が過ぎました。

 
社会的マナーをつけることや、手を磨き仕事ができて役に立つ人に育てることなど、指導が必要なことは数えきれないほどあります。

学校生活は長い人生の中でほんの一時で、その後の人生の方が長いですから、学校で上手くいくことよりも学校卒業後の生活に照準をあてていたのです。

もちろん、学校でなければ教われなかったこともたくさんありましたから、学校も大事でしたけどね。

今回は、「自閉症の息子が一般企業に就職する」という大きな目標のために、取り組んだことやその結果について書いています。

スポンサーリンク

一般企業で働くために何が必要か

一般企業に就職することを目標にしたのは息子が小学一年生のときです。

でも、当時の息子の状態はかなり酷かったので、就職できるかどうかのハードルが極めて高かったんです。

そこでまず、「一般企業で働くために何が必要か」を拾い出してみました。

  • 対人関係がうまくいくこと
  • 手を磨くこと
  • スケジュール通りにできること
  • 予定変更を受け入れられること

これって、自閉症だから特別なことではなく、普通のことですよね。

ただ、息子は教えにくく身に付きにくい子だったので、習得するまでに時間がかかったし、課題の工夫も必須でした。

対人関係がうまくいくこと

自閉症の人が職場で上手くいかない原因は、対人関係が上手くいかないことが大きいと聞いていました。

息子は、人と関わることは苦手でしたから、最低限のこととして、人に不快な思いをさせない人に育てようと考えました。

言葉遣い

息子は言葉が苦手だったので、言葉学習には力を入れていました。

でも、言葉の壁は大きくなかなか習得できない子だったんです。

彼は、柔軟に言葉を使い回せるようにはならない可能性の方が高いから、大人になって会社勤めするようになっても通用する言葉を教えた方が良いと教わったんです。

どうするかというと、「最初から目上の人に対して不都合のない言葉遣いを教えること」だったんです。

親子の日常会話も「ですます調」にしてましたから、親子なのに他人行儀だねってよく言われました。

中学生くらいになると、友達の影響でため口で話すこともあったのですが、基本的に息子は「ですます調」の丁寧な言葉遣いです。

指示が聞けること

職場では指示されることが多いので、人の指示が聞けるようにしておくことは必須です。

なので、家庭学習に取り組む中で、指示に従うことも身に着けさせていきました。

具体的にどんなことをしたのかは、おいおいと書いていきますね。

報告・質問

職場では、任された作業が完了したときに報告したり、分からないことを質問したりすることが必要になることもありますよね。

普通なら、こんなこと教えなくてもできるようになるもんなんですが、自閉症の息子は機会を作って練習しなければ、できるようになりませんでした。

報告や質問の仕方も、課題学習をしながらその機会を作って、状況に合わせて使えるようになるまで練習しました。

手を磨くこと

小さい頃の息子は身体の使い方が分かってなかったのではないかと思います。

ブランコがこげない、三輪車がこげない、縄跳びができない、などなど、普通の子が体得していく身体の使い方の感覚がなかなか掴めなかったんです。

手指も不器用でした。でも、練習したことだけは器用にこなすようになるんです。

養護学校(現特別支援学校)では、毎日作業実習を繰り返して練習したおかげで、糸鋸名人と言われるくらい木工作業が得意になりました。

息子のような自閉症者は、身体を使う労働の工場などが殆どですから、手が使えなければ仕事にならないので雇ってもらえないでしょう。

なので、将来仕事ができる手になるように磨いておくことが必須なんです。

スケジュール通りにできること

どこの職場でも、毎日決まった時間の勤務スケジュールがありますよね。

仕事の分担も決まっていて、社員がみんなスケジュール通りに働く会社が殆どだと思います。

将来、息子が就職できるとしたら単純作業だろう思っていましたから、彼にとって好きで面白い仕事ではないと予測もしていました。

なので、自分勝手に行動するのではなく、スケジュール通りにできることを身に着けさせる必要があると思ったんです。

スケジュールを入れることは、息子に先の見通しを付けさせるためにもなりました。

当時の彼は、自分が何をすれば良いのか、なぜそうするのか分からないため、好き勝手に行動し、気に入らなかったり、不安だったりすると泣き叫んで大騒ぎになっていたのです。

そんな彼の行動を整えるために有効だったのが、見通しをつけさせることでした。

先の見通しがつくことで、彼の不安が少なくなり、行動が整っていったのです。

FuCoママ
FuCoママ

普通の人でも予定が分からないことは不安になりますよね。

 
予定をスケジュール帳に書き込んだり、カレンダーに書き込んだり、誰でも予定表があると安心しますよね。自閉症の人も同じです。

予定表を理解できるように育ててきたことで、息子は会社へ定時に出勤し、勤務時間はしっかりと仕事をしています。

働く予定時間が分かっていることで、単純作業で体力的にもきつい仕事もできているんです。

自閉症の息子に使った予定表

息子が予定表を理解して、行動が整うまでには時間がかかりました。すぐにできたわけではありません。

予定通りに進むことを理解するまでは、予定したことは必ずすること。約束したことは必ず守ることが必須です。中途半端な取り組みは逆効果になりかねないのです。

息子に使っていた予定表は、目的ごとに数種類使っていました。

  • 学習中の予定表
  • 一日の生活の予定表
  • 一週間の予定表
  • 一ヶ月の予定表
  • 家事当番の予定表

一日の生活予定表は、生活習慣を定着させるためと、スケジュールの意味を理解させるために初期段階に2年間ほど使っていました。

一週間の予定表は、夏休みなどの長期休暇中に使っていたものです。

一ヶ月の予定表は、行事や外出など大きな予定を書き込んで使っていました。これ使っている人って多いですよね。

息子が今も使っているのは、一ヶ月の予定表だと思うんですが、本人に任せているのでチェックはしていません。

「〇〇日にバドミントンありますか?」などと問うてくるときがあるので、自分なりに予定を組んでいるようです。

スポンサーリンク

予定変更を受け入れられること

予定変更を受け入れられるようになるために、予定通りにいかないことを経験させることが必要でした。

その前段階として、「約束は必ず守られる」と、息子が理解できるようになるまでは、守れない可能性がある予定は絶対に入れないようにしていました。

予定表に入っていることは「必ず守られること」なので、何があっても実行するようにしていたのです。

FuCoママ
FuCoママ

ですが、通常生活では予期せぬことも起こりますよね。

息子に限らず、自閉症の子はパターンで教えると習得しやすい場合が多いです。だからといって、ずっと続けていると予定変更が受け入れられなくなります。

パターンが入ったら、予定変更を入れてパターン崩しをすることが大事なんです。

予定変更すると、必ず守られるはずの約束が守られなくなるのだから大抵抗します。彼が楽しみにしていたことを変更するのですから、大騒ぎになります。

FuCoママ
FuCoママ

意地悪ですよね。

そんな可哀そうなことしなくてもいいじゃないかって思いますよね。

 
でも、予定変更を受け入れられるようにしておかなければ、一般社会に適応できないでしょ。将来苦労するのは子供なんです。

今、息子が勤務している会社は、午前9時から午後6時までが定時の勤務時間です。

でも、定時で終わることは殆どありません。リネン工場なので、その日集荷してきた洗濯物の量によって残業が入るのです。

たいていは、午後の休憩時間頃に残業が告げられるようです。

もし、予定変更ができない人に育っていたら、彼は定時に帰れないことで大騒ぎになっていたかもしれないです。

基本的には予定や約束を守ることとしながらも、柔軟に予定変更が受け入れられるように育てておくことが必要だと思います。

まとめ

自閉症の息子が一般企業に就職し地域で家族と共に暮らすことは、最大の目標でした。

そのために、様々な取り組みを工夫しながら息子の家庭療育をしてました。

一般企業に就職することを目標にした当時の息子の状態は酷かったので、就職できるかどうかのハードルが極めて高かったんです。

そこでまず、「一般企業で働くために何が必要か」を拾い出してみたんです。

  • 対人関係がうまくいくこと
  • 手を磨くこと
  • スケジュール通りにできること
  • 予定変更を受け入れられること

拾い出したことは、自閉症だから特別ということではなく、普通のことなんですが、できるようになるまでに、何倍も何十倍も何百倍も時間がかかります。

何事もすんなりできたわけではないですが、「一般企業に就職し地域で家族と共に暮らす」という目的があったので、諦めずに取り組めました。

目標を決めると、今すべきことが具体的に見えてくるので、がんばれたんだと思います。

▼関連記事▼
自閉症療育はいつから何をすれば良いか知るために必要な目標とは!
 

スポンサーリンク
この記事を書いた人
FuCoママ

こんにちは、FuCoママです。

私には3人の子供がいますが、一番下の子が自閉症という障害を持って生まれてきました。

悩んだり迷ったりしながら、とても大変な子育てでしたが、現在は地域の一般企業へ正社員として就職し、勤続16年目になりました。

FuCoママをフォローする
自閉症の育て方
FuCoママをフォローする
自閉症の子育てブログ
タイトルとURLをコピーしました