自閉症の息子が3歳の頃にひどくこだわったのが服と靴でした。
お気に入りの服や靴がないと、泣き叫んで手に負えなくなるほどだったので、そんな状態を回避することしか考えてなかったんです。
ですが、その対処方法は失敗だったことに気付くことになりました。
今回は、そんな息子の服へのこだわりや失敗だった対処について書いています。
自閉症の息子がこだわった服
息子が服にひどくこだわったのは、3歳ころから数ヶ月の間でした。
まだ、自閉症と診断されてはなかったですが、「自閉傾向があるので様子を見ましょう。」と言われていた時期です。
着心地とか色、柄など、誰でもお気に入りの服はあるものなんですが、息子の場合はお気に入りの範疇を超えていました。
その服でないと着ないし、ないと癇癪をおこして手がつけられなくなっていたんです。
息子がこだわった服
息子がこだわった服は、Tシャツでした。
肌着やズボンは何でも良かったんですが、Tシャツだけに酷くこだわりました。
横縞のTシャツしか着なかったんです。
一番のお気に入りは、ボーダー幅が1㎝くらいの白と紺の横縞でした。
息子は体格が良く力もありましたから、自分でタンスの引き出しを開けることができたので、下の方に隠していてもひっくり返してそのTシャツを探し出していました。
1枚しかなかったので、洗濯している日は大騒ぎの末に他色の横縞Tシャツを着せていたんです。
なぜこのTシャツにこだわったのかは不明なんですが、こだわりが始まったのはある日突然でした。
失敗だった対処
横縞のTシャツしか着てくれなくて、ないと癇癪をおこして大騒ぎになり手がつけられなくなるので、そんな状態を回避することで対処してしまいました。
具体的には、横縞のTシャツを何枚も揃えたんです。
保育所に通所していた時期だったので、保育所でシャツが汚れたり濡れたりしても、着替えを拒否して保育士さんを困らせていたようです。
そうこうするうち寒い季節になり、長袖の横縞シャツを調達できなかったため、寒くても半袖Tシャツしか着ないという状態になってしまいました。
こだわりが軽減した対処
横縞シャツに拘るからと横縞シャツを何枚も揃えていたんですが、逆にこの対処が息子のこだわりを酷くしているような気がしたんです。
そこで、横縞シャツを全て捨てました。
息子は、毎日タンスの中の服を全部引っ張り出して横縞Tシャツを探して泣き喚きました。
泣き疲れた彼を説得しながら、他のシャツを着せていたんですが、言葉が通じない時期だったので、彼には理解できてなかったと思います。
いつまで続くんだろうと思っていたんですが、数日でおさまりました。
自閉症の子みんなが服に拘るわけではないんですが、息子と同様のこだわりがある子は居るようですね。
【自閉症こだわり】自閉症の息子の服へのこだわりと失敗だった対策から分かった改善方法
靴へのこだわり
息子が靴にこだわったのは3歳前から数ヶ月で、服にこだわっていた時期とダブります。
そもそも、息子は靴はどんなときに履くのか分かっていませんでした。
靴を履かずに外に飛び出す息子を追いかけて靴を履かせると、靴を履いたまま室内に上がってくるという状態だったんです。
外では靴を履き、室内に上がるときは靴を脱ぐということが分かりかけたのが2歳頃で、その頃から靴にこだわるようになったと記憶しています。
息子が拘った靴
息子がこだわった靴は、紐やマジックテープなどが付いていないシンプルな靴です。
同じ形の靴を白と黒の色違いで用意していたんですが、息子がこだわったのは黒の靴でした。
汚れても濡れても、黒の靴しか履かなかったんですが、2足用意しておけば間に合ったので、服のこだわりほどは困りませんでした。
失敗だった対処
靴へのこだわりも保育所に通所していた時期でした。
黒の靴にこだわってはいたものの、外では靴を履き、室内では履かないことが分かりかけていた頃だったんです。
ところが、息子が通所していた保育所では、室内で上靴を履かせているとのことで、上靴を用意しました。
室内では靴を履かないはずなのに、しかもお気に入りの黒い靴ではないので、履くのを嫌がり、履かせると怒ってすぐに脱いでしまっていたようです。
担任の保育士さんが上靴を履かないので困ると言われ、黒い靴なら履くようなので、上靴用に同じ靴を用意することになったんです。
息子は黒い靴にこだわっていたので、上履きも外履きもそれにすれば履くかもしれませんが、上履きも外履きも同じ靴なので、余計に分からなくなったんです。
同じ靴なら履き替える必要ないですもんね。
息子のこだわりに合わせすぎた対処は失敗でした。
怪我防止のために上靴を履かせていたようですが、上靴なしにしてもらいました。
ちなみに今、孫が同じ保育所に通所しているのですが、現在は未満児クラスは裸足保育になってるんですけどね。
こだわりが軽減した対処
特に対処したわけではないんですが・・・。
黒い靴がサイズアウトで入らなくなり、同じデザインの靴が大きいサイズになかったので、必然的に黒い靴がなくなりました。
お気に入りの靴が無くなったときはひと悶着ありましたけど、なくなったことで別の靴を履くようになりました。
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まとめ
息子は3歳頃に服や靴にひどくこだわって、癇癪をおこし手がつけられなくなるので、回避策をとっていました。
でも、息子のこだわりに合わせすぎた対処は逆効果だったんです。
泣き叫んでいる姿は可愛そうで、機嫌よく過ごせるようにしてやりたくなるんですが、一生続けられることではないので、思い切る必要がありました。
誰にもこだわりやお気に入りがあるものですが、ほどほどが良いですね。