自閉症の特徴として、つま先立ちが取り上げられますが、息子も何年もつま先立ちでした。

とてもひどかったのよ!
地面に踵がつく日は来ないかと思ったよ。
息子のかかとは決して地面に着くことがなく、ふくらはぎはカンカンに硬かった。そんな息子のかかとが地面に着いたのは10歳頃です。
長年かかったけど、つま先立ちを改善させた取り組みは、簡単なことでした。
なぜつま先立ちで歩くんだろう?
まず、息子のつま先立ち、つま先歩きがどんなだったのか、からお話ししますね。
息子がつま先立ちで歩くのが、気になり始めたのは2歳半~3歳くらいで、奇妙な行動が増えていた時期でした。

でも、あまり気にしてなかったんです。最初の頃は。
というのも、2歳上の姉も時々つま先立ちしていたからです。
ただ、息子の場合は、立っているとき、歩くとき、走るとき、常につま先立ちで、転びそうで転ばない、そんな状態した。
ほんとに、つま先だけで立つし、つま先だけで走ってたんです。そんな状態だから、ふくらはぎはカンカンに硬くて、脚がこんなになって大丈夫なのかな? と思うほどでした。
でも、「かかとつけて歩くんよ。」なんて言っても言葉は通じないし、どうすれば良いのか分からないまま幼少期が過ぎていったんです。
息子が通園していた療育施設には30名の園児がいて、半数くらいの子が自閉症だったけれど、つま先立ちしてる子は、彼以外にいなかったと記憶しています。
なので、「自閉症=つま先立ち」なんて、思ったことはなかったんです。
でも、つま先立ちで歩く自閉症の子供は多いようで、特徴の一つみたいに言われてますね。
つま先立ちで歩く原因はこれかな?
今更だけど、つま先立ちで歩く原因を調べてみました。
- 心地よいと感じる動きを繰り返す常同行動
- 関節や足の筋肉が未発達で手足をスムーズに動かせない
- 足裏の感覚が過敏なため

息子の場合は、関節や足の筋肉が未発達で手足をスムーズに動かせないことが原因だったのだろうと思います。
彼は足だけでなく、身体全体が不器用でした。
- ブランコがこげない
- 三輪車がごげない
- しゃがめない
- 紐結びできない
う~ん、まだまだ他にいっぱいあった気がする。
とにかくね、ロボットみたいにギクシャクした動きだったんです。大好きなブランコがこげるようになったのは5歳でした。
足首の関節も硬かったから、和式トイレはかなり苦しくて、担任の連絡によると、小学校のトイレで、彼はかなり困っていたようです。
ひどくて長引いた息子のつま先立ちからすると、自閉症の子はつま先立ちする、と、言えないでもないですよね。
でも、発達段階の一コマであり、長いか短いかだけで、自閉症の子に限ったことではないと思います。2歳上のお姉ちゃんもつま先立ちしてたんだもの。
つま先立ちを治すために特別なことはしなかった
息子のつま先立ちは、小学校に上がるころには、かかとを少し浮かせて歩く程度になっていました。でも、足首や膝の関節が硬くて、リズミカルな歩き方ではなかったんです。
彼が、しっかりと地に足をつけて歩くようになったのは10歳頃でしたが、何が息子のつま先歩きを改善したのかいうと、歩くこと、それに尽きます。
小学校まで、片道2.2㎞の往復、そして、帰宅してから1時間前後、私と一緒に田んぼ道を歩いていました。
雨が降る日も傘をさして歩きました。

雨に濡れないように気遣いすることも、やらないと覚えないでしょ。
そして、日曜日には、最低1時間は山歩きをしていたんです。
山歩きは、他の目的があって取り組んでいたのですが、それについては別頁でお話しします。
訓練したり、マッサージしたりと、つま先立ちの改善を目的とする作業療法もあるようですが、そんなことをしなくても、歩くことで息子のつま先立ちは改善しました。
息子の場合は、関節や筋肉が未発達なことが原因だったと思ってるだけで、常同運動だったのかもしれないし、足裏が過敏だったのかもしれません。
でも、原因がどれであっても、歩くこと、特に山歩きはつま先立ちの改善に良いと思います。もっと広範囲に、感覚統合訓練にもなるんです。
歩くって、簡単なことだけど、色んなことのベースになる取り組みですから。
▼YouTubeでもお話してます。
【自閉症がわかるまで】息子が2歳頃からつま先立ちで踵が地面につくことがなかった理由と対策
まとめ
自閉症の特徴のひとつとして、つま先立ちがあると言われていますが、それは自閉症に限ったことではないと思っています。
医学的な研究の元、自閉症の特徴としていることを否定するわけではないですが、少しでも普通の子と違った行動があると、自閉症の障害に結び付けているような気がします。
そして、つま先立ちにしても、他のことにしても、止めるのではなく、正しい方向に導くことが大事だし教えやすいです。誰だって、ダメって止められるのは嫌いでしょ。
私ね、息子と向き合って家庭療育をしてみて、自閉症療育は、子育てを丁寧にしただけだったなぁって思うんです。