息子が自閉症と診断されたのは5歳でしたから、赤ちゃんの頃の様子はどこかおかしい違和感だけでした。
息子は末っ子長男で上に2人の姉がいましたから、どこかおかしいと感じ始めたのは早かったかもしれません。
個人的には、0歳の時期に我が子が自閉症だと気付ける親なんていないんじゃないかと思ってます。
そこで今回は、息子が赤ちゃんの頃どんな子だったか、あとで思い返してみておかしいと思ったのはどんなことだったかと書いてみます。
だたし、息子の場合のことなので、これが「自閉症の赤ちゃんの頃の様子」と定義づけられることではないです。
身体の発育は標準以上だった
出産は、予定日より4日後で、母子ともに異常なしでした。
出生時の体格は
- 体重:3540g
- 身長:48.8cm
1ヶ月健診では
- 体重:5440g
- 身長:57.2cm
すくすくと成長していました。
泣いているときに声をかけたら泣き止んだり、親の目をじっと見つめたりしていたと、母子手帳に記録してあります。
4ヶ月健診では
- 体重:8600g
- 身長:64.5cm
2ヶ月で首がすわり、見えない方向から声をかけると顔を向けていたし、あやすと笑っていました。
- 寝返り:5ヶ月
- お座り:6ヶ月
- はいはい:6ヶ月
- つかまり立ち:7ヶ月
- つたい歩き:9ヶ月
- 始歩:11ヶ月
身体的な成長は2人の姉たちより早くて、何も心配することはなかったんです。
ただ、10ヶ月の乳児検診で、呼んでも振り向かないことが少し心配だと保健婦さんに指摘されました。
その不安が膨らみ始めたのは1歳頃でした。
「おいで」「ちょうだい」などの簡単なことばに反応しないし、相手になって遊んでも喜ばなかったんです。
1歳6ヶ月頃の母子手帳には、「〇〇できますか。」などの質問のほとんどに「いいえ」と記録されています。
育児上で心配なこととして
- 呼んでも振り向かない
- 言葉が出ない
- 言うことを理解しようとしない
と、記録していました。
0歳の赤ちゃんの頃の息子は、姉たちよりも発育が早いくらいで、何も心配することはなかったんです。
あやすと笑っていたし、私の目をじっと見つめることも多かったですから、赤ちゃん時期の自閉症の兆候には当てはまらないですよね。
もっとも、当時の私は自閉症の赤ちゃんの兆候がどんなものか全く知らなかったので、10ヶ月の乳児検診で指摘されても、自閉症の可能性を疑うこともありませんでした。
どんな違和感があったか
息子に自閉傾向があると言われてから、そういえばと5~6ヶ月ころから違和感があったことを思い出しました。
- 姉たちとはどこか違う
- ちょっと変わった子だな
- とにかくよく泣いた!
なんとなくの違和感はこんなところでしょうか。
違和感はあったものの、自閉症とか他の障害の可能性を疑うようなことではなかったです。
姉たちとはどこか違う
姉たちの成長とはどこか違うような感じがありました。
具体的に何がどうとかではなくて、肌感覚のような感じなんですけど、個人差や性別で違うところもあるだろうくらいな感覚でした。
身体の発育は、前述のとおりで姉たちより早かったせいもあったと思います。
ちょっと変わった子だな
赤ちゃんの頃の息子には、姉たちにはなかったちょっと変わったところがありました。
ベビーカーで散歩に行くと必ず、路側の水路に流れる水を食い入るように見つめていました。
風流な子だねぇ、なんて言われたこともあります。
身を乗り出して水路を覗くので、見えやすいようにベビーカーを止めていたのを覚えています。
笑うでもなく怒るでもなく、声も出さずに水の流れに見入っていました。
いつ頃だったか定かではないですが、まだ1歳にはなってなかったと思います。
何に惹かれていたのかは謎のままですが、もしかしたら、水の流れにキラキラ光る動きを見ていたのかもしれません。
同時期に、回転するものにも見入っていました。
しっかり歩けるようになってからは自転することが多かったのですが、赤ちゃんの頃は回転するものを見つめていました。
車に乗っているときに、隣の車線を走る車のタイヤをずっと見ていたりとかです。
何かに見入っているときの息子は、表情も変えず、声も出さずだったので、おもしろくて見ているのかどうかさえ不明でした。
とにかくよく泣いた!
息子はよく泣く赤ちゃんで、引っ付き虫でした。
私が傍を離れると泣くんです。
そーっと見つからないように部屋を出ても、ちょっとの気配を感じて出ていこうとするのが分かると泣いて阻止しようとしてました。
息子にはなかった自閉症赤ちゃんの特徴
自閉症の赤ちゃんの特徴と言われていることで、息子にはなかったことがけっこうありました。
視線が合わない
息子が0歳児の頃は、視線が合わないと感じたことはありませんでした。
ただ、私以外の家族や親戚のおじさんは、目が合わなかったと言っていました。
私が視線が合いにくいと感じ始めたのは、2歳すぎころだと思いますが、あまりはっきり覚えていないです。
視線が合わないというより、落ち着きなく動きまわっていたので視線を合わす間がなかった感じです。
母親の後追いをしない
息子は姉たちが赤ちゃんのときより母親の後追いがひどかったです。
自営業だったので、姉たちのときも産後2ヶ月から仕事に復帰していたのですが、息子は私から離れると酷く泣くので、仕事ができなかったです。
私が仕事をしているときは、義母が子守りをしてくれていたんですが、息子が泣き出すと義母の手に負えなかったんです。
事務処理だったので、昼寝したときや夜眠ってからやっていたので仕事は溜まる一方で、ソーッと抜け出すことも多かったですね。
でも、いつの間にか居なくなるのを知ってか、息子はちょっとの物音や気配にも過敏になっていました。
極端な話し、トイレも抱っこして行ってたくらい息子は私の後追いがひどかったです。
手がかからない
自閉症の赤ちゃんは手がかからないなんてことは、うちの息子に限ってはなかったです。
私の後追いがひどく、よく泣いていた息子は、2人の姉たちよりはるかに手がかかる赤ちゃんでした。
赤ちゃんのときから手がかかり、歩くようになって行動範囲が広がると目がはなせなくなって、めちゃくちゃ手がかかる子でしたね。
あやしても笑わない
赤ちゃんの頃の息子はあやすと笑っていたと母子手帳に記録してました。
正直のところ、1歳前後から不安で気持ちの余裕がなくなってしまったので、どんなだったか思い出せないんです。
ニコッとしてる写真もあるので、赤ちゃんの頃の息子はあやすと笑っていたはずです。
自閉症の赤ちゃんは顔つきが違う?
自閉症の赤ちゃんは顔つきが違うという人もいるようですが、私は顔つきが違うなんて思ったことはありませんでした。
むしろ、賢そうな顔をしていると思ってましたよ。
息子が4歳の頃に診てもらった指導者が、赤ちゃんの頃の写真を見て、自閉症の兆候が顔つきに出ていると言っていたことはあります。
ただ、この指導者のアドバイスは胡散臭く感じたので、数回のセッションで打ち切ったので、あまり信用していません。
高価な栄養補助食品を売りつけられただけだった気がします。
乳児検診で指摘されて初めて不安に
赤ちゃんの頃の息子は、何となく違和感はあるけれど成長には個人差があるし、ちょっと変わった子くらいに思っていたんですが・・・。
10ヶ月の乳児検診で、「呼びかけに反応しないことが少し気になりますね。」と言われたことが、ものすごく気になり始めました。
成長には個人差があるしまだ10ヶ月なので、次回の乳児検診でということになったんですが、次回は1歳6ヶ月健診だったんです。
できないことはどんどん増えて不安は大きくなるばかりなのに、10ヶ月健診から次回の健診まで9ヶ月ありました。長かったです。
自閉症と診断されていたら何ができた?
息子が自閉症と診断されたのは5歳のときでした。
赤ちゃんの頃から「まだ小さいから様子を見ましょう。」と言われ続けていて、様子を見るって何?どうすれば良いの?と悶々とした日々が過ぎていました。
じゃあ、1歳頃に自閉症と診断されていたら何かできたのかというと、たぶん何もできなかったと思います。
何もできなかっただろうけど、自閉症と診断されていたら、早期に息子の障害を認めることができたのではないかと思います。
自閉症かどうかは不明だったけれど、息子には何らかの障害があると認めることができたのは、3歳頃でした。
賢そうな顔を見ていると、ちょっと発育が遅いだけと思いたかったですから、彼には障害がある、ない、ある、ない、と揺れ動いていたんです。
約2年間、不安に押し潰されそうで、一番辛い時期だったので、もっと早くに診断されていたら、そんな辛い期間が短縮できたかもしれないです。
私の不安が息子にも影響していたと思うので、親子でもうちょっと落ち着けていたかもしれません。
自閉症と診断されたらされたで、また別の不安で状態は変わらなかったかもしれないですけどね。
まとめ
自閉症の息子が赤ちゃんの頃の様子は、ちょっと変わった子くらいで自閉症だなんて思ってもいませんでした。
どこかおかしいと思い始めたのは1歳前のことですが、まだ自閉症とは思っていませんでした。
そもそも、自閉症がどんな障害なのか全く知らなかったのです。
自閉症と分かってから赤ちゃんの頃の様子を思い出してみると、自閉症の赤ちゃんの兆候と言われていることのいくつかは、息子にはなかったです。
0歳の赤ちゃん時期の様子で、自閉症かどうかを判断するのは早すぎるかもしれません。
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